大謝名といえば、ここも忘れてはいけないね😁
大謝名小学校に隣接する形で湧き出ている湧水『大謝名メーヌカー 』
宜野湾市の市指定史跡となっています。
『メーヌカー 』というのは『前のカー(湧水)』という意味で、大謝名集落の前の湧水ということになります。
ちなみに『クシヌカー』は『後ろのカー』ですね。
この大謝名メーヌカーは水量がホント豊富で、3つ樋から流れ落ちる水がまぁまぁな深さまで溜まり、その水は大謝名小学校内の川へと流れ込んでいます。
昔から大謝名集落の生活用水としてはもちろん、生きるために不可欠な水を与えてくれる拝みの対象でもあり、お産の際に汲んでくる『ウブガー』、お正月の際に汲んでくる静水『ワカミジ』、人が死んだ時に汲んできて清める『シニミジ』などとしても使われていました。
各地の集落にとって大事な湧水に、香炉が置かれているのはそういうことなんです。
そしてこの大謝名メーヌカーの面白いとこは、水が湧き出る樋の上に敷かれたコンクリートが、米軍の劇場で使われていたベンチを流用しているとこ😁 戦争で破壊された箇所を、知恵を絞って修復したんですね。
それから、大謝名メーヌカーには『オオイシソウ』と『タニコケモドキ』と呼ばれる珍しい淡水紅藻(タンスイコウソウ)が生息しており、こちらも市の指定天然記念物に指定されているんです。
これらの藻は、淡水と海水が混ざる河口近くで育つという特徴があり、以前にも伝えた、この近辺が昔は海の入り江だったという説の裏付けにもなるわけなんです。ただ、これらの藻類は絶滅危惧種にも指定されているので、むやみに樋口付近を触ったりするのは遠慮してもらえればと思います。
さらにはメーヌカー近くには、かつてヤマト商船が行き来する際に水を汲んでいたとされる『ヤマトガー』もあったことが分かっており、カンジャーガマ跡(鍛冶場跡)も発見されています。
察度の父親が鍛冶屋であったこと、弟の泰期がカニマン(鍛冶屋)と呼ばれていたことにも繋がりますよね😁
E.KEMURA
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