Invisible RYUKYU 第148回目は『ボスからアナタへ切手のあるおくりもの』

ロックンロールレディオ Invisible Ryukyu

ワタシから〜あなたへ〜この歌を届けよう〜♪ 

ワワワワケンロー!!

という事で、今回は財津和夫さんの『切手のないおくりもの』でスタートしましたが、

そうなんです!

本日のインビジブルはまさにこれからのシーズンにタイムリーな、クリスマスカードや年賀状にも必要な切手!

それも単なる切手ではなく、沖縄にしか存在していなかった『琉球切手』『沖縄切手』についてお届けしました〜♪

ちなみに切手とは英語で言うと何でしょう?

そう『Hair Cut』、それは髪を切って!でしょ。

いや、切手は『Stamp』ですね。

ボスは年中『スランプ』

ワケンロー!

『琉球切手』、まずはその存在自体知らない、そんなものがあったの!?という方も多いかと思うので、簡単に紹介しましょう!

戦後アメリカ統治下時代の切手

1945年、第二次世界大戦が終戦を迎え、沖縄および奄美群島はアメリカ軍政下に置かれる事になる。

そうなると、いわゆる行政権としてはアメリカ統治にあるわけで、車も右側通行になるし、通貨もドルになるし、本土への行き来にはパスポートが必要となった。

沖縄公文書館所蔵

もちろん郵便事情にしても同じ事で、本土との物流は国際郵送という位置付けになった。

となると、切手にしても日本とは違いアメリカとも違う沖縄独特の切手が使用されることになるのであった。(米軍政下の米国民政府という特殊体制のため)

これが『琉球切手』であり、大まかに定義すると戦後1945年から日本復帰の1972年までに発行された切手である。

大まかにというのは、実際戦後すぐの1948年までは沖縄独自の切手発行までに至れる状況にはなく、戦前から残っていた切手や本土の切手を取り寄せてそれに郵便局長の印鑑を押した暫定切手という切手が使われていたことによる。

あくまでも日本の切手とは別物という印。

実際正確に沖縄独自の琉球切手が発行されたのは1948年から1972年まで。全259種類の切手が発行されたと言われる。

絵柄も様々で、沖縄独特の植物や伝統芸能、工芸品、首里城や守礼門、記念行事などが鮮やかな色彩で描かれそれぞれに『RYUKYUS』、または『琉球郵便』と書かれている。

琉球大学開校記念切手なんてのは、首里城跡に開校した琉大の建物バックに首里城のシルエットが描かれているというスゲーカッコいいデザイン!

また、中には航空切手と呼ばれるAIR MAIL用のちょい割高の切手もあって、今の時代では空輸がほぼ当たり前だけども、空輸便の方が少なかったという時代背景も興味深い。

切手に表記されている値段・額も銭表記、円表記、ドル表記などの移り変わりがあって、まさに時代時代を映し出すアイテムとなっているわけだ。

どう? 欲しくなってきたでしょ!?

そこでこちら!

切手コレクターの間では人気アイテム!

コレクターの間では、この琉球切手が『デッド・カントリー』というジャンルに属するらしく、それこそ直訳すると『死んだ国』、すでに存在しない国、消滅・解体された国とかって意味合いで、貴重なアイテムらしいよ。

でもこれが意外とね、現在でも市場に出回っているんです。

まぁ確かに25、6年もの間、日常生活の中で流通していたとなると、まぁまぁな流通量であるわけで、その中でも用途を終えた切手などは捨てられていったりしたものも多いとは思うけど、割と手紙とかハガキとかって大事に取っておく傾向もあるよね。

しかも復帰ってまだまだたった40数年前の話なわけで、大袈裟でもなく割と最近といえば最近とも言えるし、それこそ琉球切手は身近に使ってたよって方も多々おられるはず。

なので、まだ手に入りやすいコレクターズアイテムではある。値段も数十円という手頃なものから数万円ものまでピンキリ。それこそ259種類もあるんだからね。

中でもレア中のレアは、1948年 第1次普通切手初版の1円切手、農夫のデザインの切手。まさかの6万くらいで取引されている!

これはさすがに厳しいと思うけど、他にも数千円とか結構値が付いてるレアアイテムあるので、そのデザインと値段の比較なんかも見てるだけでも楽しい。

復帰直前にはね、その後もう琉球切手の発行が無くなり幻の切手となる!という事で、本土からも買い占めに来るほどの社会現象にもなったらしいけど、結果後期の切手はそこまで高騰することも無かったらしい。

逆にデザインは済んでいるのに、実際には発行されなかった不発行切手というものも存在するらしい。

宮古島の平良市と下地町合併記念切手は、発行予定直前に下地町が合併破棄に踏切切手の発行もなくなってしまったとか、絵柄の図にアメリカ側が納得せずに不発行になったとか、3パターンあるらしい。

そしてまた面白いことに、琉球切手に関しては未使用の切手よりも、郵送済みの郵便印が押された切手の方が価値が上がるんだって。

それこそ印にも希少性があって、各地域の景勝地などが描かれたデザイン印とか、RYUKYUSと印字されていたりとか、復帰前の期日が押印されていたりするからのよう。

そういう話でいえば、当時の官製はがきなんかも価値がありそうだよね。

両親だとかじーちゃんばーちゃん家に行けば、見つけられるかもよ!?

ただ、さっきも伝えたけど、手紙とかハガキって何かしら思い入れがあるから残しているわけで、それを無理やりもらってきて売るような行為はやめましょう(^^;

それでも中には改めて見直してみると必要ないって物だったり、それこそ使ってない未使用の切手だったりハガキだったりが出てくるかも分かんないよね。捨てる前に見直してみる価値はありそう♪

より興味湧いてきた!?

そんな方にはこちら!

沖縄郵政資料センター

実は沖縄の郵便ヒストリーに関する資料館が、那覇の中央郵便局の2階に存在しているんです♪

沖縄ならではの、琉球王朝時代からの通信手段、昔は見張り役が海上に船を発見したりすると、離島などから順番に狼煙を上げて王府まで情報を知らせていましたよね。

それから各間切から間切までの情報伝達経路が紹介されていたり。

戦後、米軍の廃棄ガスボンベを利用して作ったポストが展示されていたり。

そして何より、発行された全てではないものの、ほぼほぼの琉球切手の現物をそちらで見学することができるのです!。

オープンは10時〜16時 土日祭日は閉館で、年末年始も閉館されているので、興味ある方は年明けにでもゆっくりと行ってみるなどしてみてください。

その前にね、これからの年末大掃除とか正月休みで家を掃除することあれば、ぜひこの琉球切手のことも少し頭に入れながら掃除してみると、意外な楽しい発見があるかもしれないですね♪

という事で、今夜はボスからあなたへ切手のないおくりものでした!

ハッピークリスマース!

ワワワワケンロー!!!


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E.KEMURA

E.KEMURA

沖縄県内で、外国人向けのフリーペーパー Japan Update の運営を経て、現在は沖縄英字ウェブマガジン Okinawanderer の発行、国際交流プログラム開催、および外国人向けライフスタイルサイト Okistyle を運営する(株)琉球プレスの代表。日々外国人と民間業者との接点を作り出すコーディネーター、コンサルタントとしても絶賛驀進中! 2018年より毎週火曜日午後7時台エフエム沖縄『Share TIME』にボス・イケムラとしても沖縄の隠れた魅力を発信中!
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