Invisible RYUKYU 第119回目は『首里もう一つのメインリバー真嘉比川』

Wandering Okinawa!

さーて6月!

梅雨の6月でもあるけれども、ロックな6月でもあるんでね(´∀`)

インビジブルも雨にも負けず、しっかりとかっ飛ばしていきたいと思います〜!

今日は、

Makabi~ Makabi~ Makabi~ Makabi~ デージヤッサアニヒャー Makbi~

と、名曲『Let it be』 の替え歌で始めてみましたけど♪

久々のスタジオ復帰はやっぱ雰囲気も楽しかった〜!

そんな今宵はね、先週お届けした金城ダムを流れる『安里川』と対を成す形で那覇に存在する『真嘉比川』をお届けしました♪

この安里川と真嘉比川というのは、実は元を辿って上流まで遡っていくと源流は同じ『弁ヶ岳』起源なんですね。

那覇の中では最も標高の高い、そしてその峰全体が御神体とされる聖なる丘『弁ヶ岳』からこの二つの川は生み出されて、その二つの川の間に首里を挟むように二手に別れて川が流れているんです。

安里川の源流は、川の起点とされている部分でいえば高速道路の那覇インターすぐ近く。この安里川を挟んで那覇と南風原の境目とされていているわけ。

なので面白いことに高速那覇の料金所は住所的に南風原だけど、那覇インターチェンジ、いわゆる高速と一般道とが交差する部分は那覇となっている。

この安里川起点には実際に降りていくことも可能で、那覇にあってかなり昔懐かしい田舎の小川のような雰囲気が漂っている♪

右上の水の流入口には石積みのトンネルも見えるんだけど、ちょっと分かりにくいか(><;

この起点近くにはワタシの友人でもある幸地氏が手掛ける、あのハブの皮を使った革製品ブランド『yu-i Factory』さんもあるので、川を見に行ってハブの皮も見る!というカワった過ごし方も出来ますよ(´∀`)

カワ、カワ、かわいー!

そしてもう一方の川、真嘉比川の源流を探すとして分かりやすい部分で言えば、それは鳥堀交差点!

一般的に言われるのは、交差点すぐ近くのAコープの目の前の川。古いコンクリの橋の残骸も残ってて雰囲気あるんだけど正直なんか腑に落ちないのよね。ラジオでは時間も足りないしここまでは掘り下げなかったんだけど、ブログではとことん突き詰めたい!

この川なんだけど、いきなり街中の目の前に人工的な川が出現して、ここが真嘉比川の起点と言われてもなんだかな〜。弁ヶ岳が源流と分かっていても、ここに流れてくるまでにどこかしら上流で目にすることが出来るはず、と付近を散策開始。するとやはり近場に妙なアングルがあることに気付く。

鳥堀交差点って龍潭のある龍潭通りから上っていくと、かなり妙な交差点になってるよね?首里中前の大きな交差点に差し掛かる手前で、突如右手にもう一本短い道が出現する。その道へまっすぐ進むと交差点入った後左折しかできないという奇妙な小道。

で、その大きな道と右方向への小道の間には謎の三角州のような地形が存在している。

ここ、もともと個人的にも変な場所だな〜と思ってたんだけど。

この川調べをしてて謎が解けた!

実はこの妙な三角州に足を踏み入れると分かるんだけど、敷地内に1mくらい窪んだ空間があって、その下がまさかの池のようになってるわけ。しかも金網で閉じられてるだけなんで、落ちてしまったりしたら危なさそうな。

で、昔の地図と見比べて見ると、実は今の鳥堀交差点ってのはまだまだ新しくって、以前はその短い方の道路がメインの道路で、今の大きな交差点は存在していない。上から見ると、道路の流れ的には確かに右道路の方がスムーズな感じ。

てことは昔は、龍潭から上がって来た場合、一回交差点で左折をしてすぐに右折をしないと西原方面へは抜けられなかった。

つまりその道路事情を改善するために、もともとの右側の小さい道路を残しつつも大胆に左手側に大きな道路を開通させて、そのまま真っ直ぐ行けば西原へと抜けられるようにしたわけだ。

で、その大きな道路を通す際に、実はそこには川が流れていた。そこで地下に暗渠を通す形で川のうえに今の大きな道路が敷かれているというわけだ。

なるほどこの池が見える窪地には、昔のガードレールであろう残骸も残されている。(上写真)

で、この池は今でもその川の一部で、さらに上流から流れてくる水を一旦そこで貯水するような形にして、順次Aコープの前の川に流している感じだった。

長年の疑問が晴れた気がして、すごいスッキリしたな〜(´∀`)

そして実はここからが本来の真嘉比川の冒険!

そのAコープから川に沿って首里の昔ながらの細道を下りていくと、色々な歴史スポットも楽しみながら歩くことができる。

人1人しか歩くことしかできないような狭さの昭和感バリバリの橋があったり、川の上に自分の家専用の橋が掛かっている家があったり、昔ながらのカーから湧き水が湧き出て緑生い茂る公園、やっぱ首里は歩いて回らんとその良さを見逃してしまうね。

そしてこの先話題になりそうなスポットも一つ紹介。

龍潭通りからちょっと中道に入っての川沿いになるんだけど、伊江殿内庭園といって王族である名門伊江家の屋敷の庭園跡が残っているんだけど、かなり中国式の雰囲気が残る庭園で当時のまま残っている。ただ岩などの痛みも激しくなっていて現在整備の真っ最中。整備が完了したら今後の首里の見所の一つとなるかもしれない♪

さらに細道下りていくと、今でも尚家に琉球伝統菓子を納めているという新垣カミ菓子店があったり、以前にお伝えした川沿いの石積みの壁からコンコンと湧き出る宝口ヒージャーがあったり、その湧き水の隣では那覇という場所なのに滝が流れていたり。(人工だけど圧巻!)

その後末吉公園の目の前を流れ、真嘉比方面へと下っていくわけなんです。

で、このエリアにもう一つの河川『安里川』に連なる『金城ダム』と対を組むかのように、真嘉比川延伸に真嘉比遊水池という簡易的なダムのような役割をする遊水池公園が完成しているんですね。

遊水池公園というだけあって、普段はだだっ広い広場のような窪んだ敷地の芝生の公園で、河川敷のようなイメージ。それが豪雨だとか台風だとかで一時的に流れ込む水量が増えるとその広場にも水が流れ込み、一時的に水を蓄え洪水・氾濫を抑える役割をすると。

通常時の真嘉比遊水池入り口
結構な雨が降った後の状態。これ以上になってくると右側の堤防を超え溢れ出し、原っぱへと流れ出す。

なので、安里川の水量調節を金城ダムが、そして真嘉比川の水量調節を真嘉比遊水池公園が担っているというわけ。さらに近年安里川親水公園も整備されて、ようやく水害を抑え込めてるというわけなんですね。

で、今でこそ那覇の中でもトップクラスの大人気住宅エリアに変貌した真嘉比ですが、この真嘉比遊水池公園が出来る前、真嘉比がどんな感じだったか覚えてますか?

自分はね、たまたまなんだけど20代そこらで、とあるバイトを行うことになったわけね。

それが那覇市内の墓調査!区画整理などのための墓調査で、無縁墓なんかも一つ一つ面積や高さ、どれくらいの古さなのかなどを調べるバイト(^^;

しかも自分の班が振り分けられたエリアが真嘉比近辺で、あの頃の真嘉比はそもそも墓も多い所だったし、そういった無縁墓なんてのも結構あって、正直夜などはちょっと怖いイメージもあったんだよね。

しかも真嘉比道と書いてマカンミチと呼ばれ、『マカンミチの逆立ち幽霊』という有名なお化け話が昔からあるくらいで、そういう部分ではある意味筋金入りのエリアでもあった。

今はそこに霊園こそはあれど、そんな怖いイメージの面影もないけどね。

ただ、今考えるとその当時、このマカンミチという道は首里から歓楽街である那覇へ抜ける裏道で男どもが夜な夜なコソコソと隠れ歩く道でもあったとか。

となると、そういった部分を穿った目線で見てみると、大人の男たちが子供達にこの道を通るのを見られたくないという思いから、そこには近づかないように!と作り上げられた作り話なのかもしれないなと(^^;

今ではこのマカンミチは区画整理でほぼ消滅しています。ちょうど那覇市立病院から真嘉比中央公園を突っ切って、おもろまちも突っ切って、崇元寺あたりまで繋がっていたようです。

で、首里を間に挟み終わった松川辺りで合流し、さらに大きな一本の安里川になって国際通りの安里も横切り、最終的に久茂地だったり泊だったりに流れ着いているんですね。

実はこの二本の川の関係にはもっと深い関係があって、その辺りはさらに面白いネタがあるので、次回にまとめてお届けします。

久々スタジオ内での放送後の一枚は〜!

3人揃って、逆立ち幽霊のポーズ!!

ワワワワケンロー!!!


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E.KEMURA

E.KEMURA

沖縄県内で、外国人向けのフリーペーパー Japan Update の運営を経て、現在は沖縄英字ウェブマガジン Okinawanderer の発行、国際交流プログラム開催、および外国人向けライフスタイルサイト Okistyle を運営する(株)琉球プレスの代表。日々外国人と民間業者との接点を作り出すコーディネーター、コンサルタントとしても絶賛驀進中! 2018年より毎週火曜日午後7時台エフエム沖縄『Share TIME』にボス・イケムラとしても沖縄の隠れた魅力を発信中!
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