キッチンには〜ハイボールとウィスキーとボス!
ということで、今夜は自宅キッチンからハイボール片手にリモートでお届けしましたー!
ワケンロー!
いやいや、もちろんアメリカンジョークやさに〜!
全然シラフです、ピラフです、オラフです。ありの〜ままの〜!
いや、本当に飲んでないから!
ということで、今夜はですね、みなさんも毎日のように使う『キッチン』!
そのキッチンと沖縄との関係が実はシンクのようにすごい深い!という話をキッチンとお届けしました♪
まず皆さん、お家を引っ越す時や家の購入などを考える際には、何を特に重要視しますか?
もちろん住む場所が最も重要な要素ですよね。
ではその次に重要視する要素というのは何でしょう?
そう!やっぱ間取りですよね♪
ちなみにウチの事務所の間取りは結構奇抜で、4DYKなんです。
え〜、しにかんでーじヤッケーなんですね。
NWUK、中城の和宇慶です。 完全に嘘です。
いや、そんな個人情報はどうでもいいんだけど、
英語で間取りは『Room Layout』とか『Room Planning』などと言いますね。
通常、1DK とか、2DK とか、3LDKとかって言いますよね。
あのよく使う記号、案外ちゃんとした意味まで分かってないことない?
しかも意外や意外、欧米ではこのような規格の呼び方ではほぼ通じません。
なぜなら、これらは日本で作られた和製英語だからなのです!
DKというのは『Dining Kitchen』LDKというのは『Living Dining Kitchen』
その前の1とか2とかって数字が部屋数ですよね。
なので『2LDK』ならば2つの独立した部屋と『Living Dining Kitchen』
『1DK』なら、1部屋と『Dining Kitchen』です。
ちなみに欧米では、ベッドルームの数が部屋数なので、1ベッドルームとか2ベッドルームとかで表し、ダイニングルームとキッチンはそもそも別物だし表す必要も無い。
日本の昔の生活様式では、家屋内において食事をする場と寝る場所は同じであった。
さらに今でいうところのキッチンとはとても言えないような調理場が、家の北側の片隅にポツンとある程度の造りであった。
そして時は戦後、ようやく敗戦からの立ち直りの兆しを前にして、地方から首都圏にと、ものすごい数の労働者が押し寄せてくるようになってきた。
そこで都心での住宅の確保が深刻な問題となり、政府は特殊法人日本住宅公団を組織し公団住宅を供給していくこととなる。
しかし限られた土地、限られた予算の中で西洋の様式も取り入れた、それこそ居間と寝室を別々にした間取りをどうにか提供できないかと試行錯誤が続いていたのだった。
そしてその当時の公団の初代住宅計画部課長のポジションにあったのが、
何と『尚明さん』!という人物
ん?尚さん?と思いますよね。
そうなんです、実はこの方、琉球王朝最後の国王、『尚泰王』の孫に当たる人物なんです!
尚泰王は廃藩置県に伴い、東京へ移住させられましたよね。そう、その王家の家系の人物なのです。
彼は、戦後焼け野原になった東京で元の大蔵省から建設省に移って住宅公団へと出向することになるのですが、当時はそんなキャリア組でもバラック(元の兵士の兵舎)を改装しただけの木造アパートのような家屋の1部屋に、何と6名ほどの親類で住むことを余儀なくされていたのです。
その当時、明さんの奥様の道子さんが、そんなバラックの建物の寒い中冷たい水で、小さな調理場で料理をし続けてくれていたことに胸を痛め、必ずや近いうちに暖かく快適な調理場を作り出してあげるからな!と誓ったと言います。
そういう様々なタイミングが重なり、明氏はどうにか少ない面積の中でも調理場とダイニングルームと寝室を配置できないか、と考えに考え抜いた末に思い立ったのがこの『ダイニングキッチン』というニュースタイルであったというわけなんです!
ダイニングとキッチンを同じ空間に設置する!これが日本式ダイニングキッチンの夜明けなんですね。
ステンレス製のシンクをキッチンと一体化することでよりコンパクトに!さらにシンクを置くことで水回りが断然よくなり、家の中でも暖かい南側にキッチンを設置することが可能になった。
またキッチンとダイニングが一体化することで、世の主婦の方々が料理をしながらでも家族と同じ空間で会話することが可能になったのだ。ひいてはこのダイニングキッチンによって日本女性の社会進出、男性も料理をする大きなきっかけにもなったと言われるわけ。
このステンレスシンク一体型の台所が大いに評判を得て、公団入居応募者が殺到に殺到したとも言われている。
尚明さんの、奥さんのためを思い、日本中の寒い思いをしながら料理をされている主婦の方々を思う気持ちが、日本のキッチン概念を大きく塗り替えることに繋がったというわけなんです。
そしてウチナーキッチンサプライズはまだまだあって!
今紹介した尚明さんの奥様は、尚道子さんと言って、そのような当時の厳しい経済状況の中にあっても常に工夫した料理を考え、都の主催する料理コンクールで優勝を果たすまでになった。
それが転機で、NHK『今日の料理』の出演を20年も務める事になる。
そして日本人なら誰でも食べたことがあるはずである、
あの子供に大人気『タコさんウィンナー』を考え出した方でもあるんです!
その道子さんの次男、尚承さんも料理家で、あの朝ドラ『ちゅらさん』では料理指導にも当たったという。
さらには、尚道子さんの妹さんは岸朝子さん。
そう!料理記者であり、食生活ジャーナリストであり、あの一世風靡した料理番組『料理の鉄人』で『おいしゅうございます』という名ゼリフを残したあの岸朝子さんなんです!
さらにさらに驚愕な事実!
こちらのご姉妹、なななんと!
前回お届けした、大宜味出身で世界の牡蠣王として名高い『宮城新昌』さんの娘さんたちなのです!!
もうどこまでクリビツギョーテン!?
という話ですが、ここにも言ってみれば、我らがウチナー発で今や日本の定番となっているスタンダードがいくつもあるわけなんですよね!
いや〜すごい!
今日はもう、キッチンには〜ハイボールとオイスターソースですな!
最後の一枚はまたまたリモートバージョンで!
ワワワワケンロー!!
E.KEMURA
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