セプテンバーワケンロー!!
今宵のInvisible RYUKYU も聴いてもらえましたか〜!?
ラジコでも遡り聴取が可能なので、良ければどうぞ〜(´∀`)
ここんところね、ちょっと深堀しすぎなマニアックなネタが多かったので、今回はちょいと皆にも身近な Invisible、特に沖縄では誰でにも起こり得る内容を紹介しました〜!
それが『海に潜む Invisible、リーフカレントには気をつけろ』!!
実際、ワタクシ E.KEMURAが海上保安庁第11管区オフィスまで伺ってお話を聞かせてもらった内容です(´∀`)
県内在住外国人、またインバウンド外国人観光客に向けても英語でマリンレジャーの注意点を喚起して欲しいとのことから。
実は、エフエム沖縄朝の番組『Fine』の大城勝太さんがつないでくれたんですけどね♪
で、取材後 OkinaWandererにて外国人へ向けて掲載したんですが、話を聞けば聞くほど、ウチナーンチュにも注意喚起してた方がいいんじゃないか? 日本人観光客にも知ってもらってた方がいいんじゃないか?との想いから、本日ラジオでも発信させてもらったという経緯です。
知っていて損は無い、もしかすると知ってる事で命が助かるかもしれない内容。
海で遊ぶ際、人工ビーチであったり、ライフセーバーが付いていてしっかりロープで遊泳エリアが囲われているような場所では危険はだいぶ少なくるんだけど。
沖縄ではいちゃんだビーチとか、ワイルドビーチだとか言ったりしますが、何の整備・監視もされていないビーチもごまんとありますね。島国なのでどこにいても真っすぐ歩けば行きつくのは海というのが当たり前なんだけど。
そういう自然ビーチの方が人もいなくて、海も奇麗で、サーフィンやマリンレジャーに適していて好みだ、という気持ちも分かりはしますが、海の恐さというのもしっかりと学んだ上で万全の対策も経た上で楽しまないと、海の恐ろしさに飲まれてしまう可能性は高いんです。
海上保安庁第11管区の統計を元にお伝えしますが、
過去5年の県内における水難事故は、実に年間平均で100件近くも起こっています。死亡事故も毎年20〜30件起きているんです。(人工ビーチ、自然ビーチ合わせて)。
県内・県外別で見ても、意外かもしれませんが44%は県内の人間、そして48%が県外の人間、外国人も8%もいる。もはや他人事ではないですよね。
で、事故の内訳として、遊泳中(シュノーケル有)の事故が27%、遊泳中(シュノーケル無し)の事故が23%、スキューバダイビング18%、磯遊び9%、釣り8%、その他サーフィンやウィイクボードなど。
という風に、圧倒的に遊泳中の事故が多いんです。
これは、シュノーケル有る無しに関わらず、遊びに夢中になって気がついたら流されていた、急に深みにはまってパニックになった、などが大多数らしいんです。
そう、しっかりと海の特徴、波の流れの特徴を前もって知っていないが故の事故なんだそう。
特に『リーフカレント』という危険な波の流れの特徴はあまり知られていなく、流されていると気付いた時に自身がどう対応できるかによって命に大きく関わってくることなんだそう。
というのも、もしこのリーフカレントに流された場合、気付いてパニックになり岸に向かって波に逆らって泳ごうとしてもほぼ無理らしい。オリンピック選手でも難しいんだとか。それくらい速い。
じゃ、そのリーフカレントとはそもそも一体なんぞやという話なんだけど。
直訳すると”Reef”(サンゴ礁)、”Current”(流れ)で、『サンゴ礁での流れ』ということになりますが、沖縄や島国では、その島自体が外礁というサンゴ礁に囲まれた地形をしています。
さらにその外礁と島の間の遊泳できるような海域にもサンゴ礁が発達し、浅瀬になっていたりいきなり深くなっていたりという場所が多々ありますよね。
実はそういったサンゴ礁近くでは波の動き、流れ方がかなり特殊になり遊泳時には十分に気をつける必要があるんですね。
ここでそもそもの波と潮の流れのメカニズムを考えてみましょう。
砂浜や岸辺から海を眺めていると、波って沖の方から岸に一様に寄せて来るわけよね。後から後からザッパーンザッパーンと。
では引いていく波ってどこを通っているんだろ?
そのまま同じパワーで沖に向かうとなれば、向こうからくる波と打ち消し合って岸辺でああいう波は起きないわけだ。かといって向こうからの打ち寄せる波だけがやってくるとなれば、それこそ津波と一緒でどんどん陸地にも浸水してくるよね。
てことは、来た波はどこかを通って沖に戻っているわけだ。一般的には波は一度浜辺に打ち寄せた後、砂浜と平行に横に逃げてある一定の所で一気に沖へ戻る水路となって流れている。
目での確認は難いけども、ちゃんと説明を受けて上空写真などで見てみるとその水路が見える。
それがリップカレント(切れ目の流れ)であり、リーフカレント(サンゴ礁の流れ)であると。俗に言う『離岸流』というやつね。
海の中の地形構造って水面から見てもあまりよく分からないじゃん? デカいサンゴがドデーンと横たわっているかと思えば、少し離れて群体があったり、また離れたところに大小あったりと。ここに波の押し引きが複雑に絡まり合って波の流れができるわけ。
で、特にサンゴ礁とサンゴ礁の間って深みができるでしょ? イメージしやすく言えば、サンゴ礁の上を歩いていけるような浅瀬が続く海ってあるじゃん? でも、その浅瀬と次のサンゴ礁の浅瀬までにはすごく深くなってる窪みがあったりするじゃない?
そういうスペースって引き潮の戻り道・逃げ道になる水路になるんだって。
なるほど分かるよね? 波は打ち寄せた後、沖の方に戻りたいんだけどサンゴ礁などが障害になって逃げ場を探す、そこに割れ目のような深いスペース、大きな水路があれば一気に流れ込んでいく。
そうなると? 分かるよね〜? その分浅瀬よりも水量が大いに流れ込みやすく、潮の流れも急に速くなっていくというわけ。
ただこれは海面上から見ていても判断はしにくい。ましてや足が着かないような場所で、シュノーケルだとか浮き輪で浮いている状態では全く分からない。
普通に浮いて遊んでいたら、急に早い流れに持っていかれた、思い出したら似たような経験ない? これがリーフカレントという仕組み。
ただ、流されてしまう可能性は誰にだってあるし、そうなったら万事休すか、ということではないわけ。
しっかりとその仕組みを知っていれば、パニックに陥らずに冷静に対処して命を落とすこともなくなるんだと。
まず、
1、リーフカレントというのは横幅20〜30mしかない。ということは、もし流されたとしても岸を平行にして20〜30m横に離れる事ができれば流れから離脱する事ができる。
2、無理して泳ごうとせずに、浮く事に専念する。(背浮きなど) そして流れ切れたところまで流されたら、一旦横に逃げて流れの無い一番近い陸地を目指す。
とのこと。
いざ自分が流されてしまって、パニックになるなというのは難しい所だとは思うけど、ひとまずこの2つだけでも頭の片隅にあるか無いかで命が助かるかどうかになるかもしれない。
それ以前に、なるべくリーフカレントが起きそうな場所では泳がないようにする。しっかりと海保のウェブページで、これまでにリーフカレントが起こった場所、起き得る場所、などをマッピングしたページがあるので、もしどうしても自然ビーチで遊びたい場合にはチェックすること!
それから、海で遊ぶ際にこれだけは守って欲しいという注意事項 by 海上保安庁
一人では遊ばない、必ず複数人で行動しよう。
万が一に備えて連絡手段を確保しよう。携帯を防水ケースに入れて持ち運ぶ等。
ライフジャケットや浮き輪など、浮くものを身につける。
小さな子どもを連れている場合には、目を離さないように擦る。
何か危険を察したらすぐに118番へ連絡すること。
などを徹底して遊ぶようにして欲しいとのこと。
せっかく沖縄の海で遊ぶという楽しい思い出を、悲しい思い出にはさせたくない。彼らも強い想いで日々活動されています。
しっかりと自分でできる注意や予防は可能な限り行なってマリンレジャーを楽しみましょう(^^)
という、結構マジメな Invisible RYUKYUでした!
最後のポーズは、海の事件事故は118!! ということで表現してみました。
ワワワケンロー!!!!
E.KEMURA
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