Invisible RYUKYU 第95回目は『水の都、北谷町』

Wandering Okinawa!

1週間のお休み明けて、今週からまたまたバリッとロックンロールレディオ『Invisible RYUKYU』再開してお届けして参りました〜!

今年の放送は今日を終えて残すところ後2回! しかもその2回は『クリスマスイブ』&『大晦日』のチューズデーとなってます!

無理に!とは言いませんが、是非是非お時間余裕ある方はご一緒にロックンロールチューズデーをかき鳴らしましょう!

さて! 本日のインビジブルは、北谷特集最終回!ということで、

少し学びも取り入れた北谷の画期的スポットをお届けしました♪

まずは!

これだけの面積の小さい北谷町に、実は、水道用水用の浄水施設としては県内最大規模の1日に24万トンという処理能力を誇る『北谷浄水場』がある。

砂辺の宮城海岸沿いに見える、巨大な施設があるよね。あれが北谷浄水場。

浄水場っていうと、でっかいタンクや貯水施設がデデンと置かれているイメージあると思うけど、北谷浄水場はなんだかすごく近代的な建物が並んでるよね。大手企業ビルか!?みたいなね。

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それもそのはず、かなり高度な技術をいくつも取り入れている浄水施設なんです。

今日はそのあたりの我々の『日常生活に欠かせない大事な水』を作ってくれている隠れた技術を紹介していこうと思います。

まず一つ目に『高度浄水処理施設』。

これは水質の悪い河川などの水源からでも、通常の浄水処理に加えて生物処理、オゾン処理、粒状活性炭処理というさらなる3段階もの高度な処理によって水道用水として利用できる水質にまで上げることができる施設。

また、本島中部の豊富な地下水も日常の重要な水源として北谷浄水場に引き込まれているが、地下水特有の石灰岩質の影響を受け水質が硬くなっているという。そんなこともあって、つい最近までは北谷浄水場から供給される中南部の水は硬いと言われていたらしいけど、平成15年から浄水場内に水質の硬度を下げるための『硬度低減化施設』を導入し施設内で硬度を低減して水道水を供給しているとのこと。

より美味しい水への追求なんだよね〜!頭が下がる!

そして実は、その低減処理によって発生してくるのが、除去されたカルシウム等の硬度成分。なんとその量1日約4トンにもなるらしい。

そこで、その生成されてくる成分もどうにかうまく利用できないかと考えられたのが『生成ペレット』という成分を砂上にした塊。

砂状になった生成ペレットを歩道の舗装材として使ったり、固めてシーサー型のブロックにしたりとかなり効率的に利用されている。

そもそもの川などからの水源を濾過する時に出てくる土や泥なども、処理された後に球場のグラウンドの土などに還元されていて、ネイチャーリサイクルという思考がだいぶ高まっているみたい。

またちょっとした裏話では、今年の11月から来年の1月末まで、北部からの水を通す為の導水路トンネル改築事業が行われているとのことで、その間は北谷浄水場では北部のダムよりも中部の河川や井戸水の取水率が高まることとなり、水質の硬度も若干上がってしまっているんだって。

最近、妙に水道水が硬く感じるな〜と思ってたアナタ! それは確かだったんです! 自分の味覚を褒めてあげましょう♪

そして最後のもう一つの施設が、北谷浄水場最大の特徴と言ってもいいでしょう!

それが『海水淡水化センター』

なんとなく聞いたことあるという方も多いかもしれないけど、これすごく画期的で将来性に満ちた技術なんですよね。

その名の通り、地球上に無尽蔵に広がるとも言える海水、その海水を淡水にして日常生活に使える水源に変えてしまおうという技術!

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世界的にも常に問題となっている水不足事情にこの上ない対応を発揮する技術が北谷には存在するんです。海水なので天候や季節に左右されずに水を確保することができる。しかも究極のエコ!

近年県内でもほぼ断水に見舞われなくなったという水不足解消には、ダムの開発と送水技術が向上してきているのもあるけど、この北谷町の海水淡水技術も大きく貢献しているわけなんですね〜。1日に約4万㎥もの淡水を生成することが可能だということ。

その仕組みはというと、昔理科などで習った記憶もあるはず。

浸透圧という圧力の作用を利用して、水は通すけども塩分は通さないという浸透膜に特定の圧力をかけて真水を取り出すという方法。

これを逆浸透法というんだね。

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海水というのは、96.5%の水と3.5%の塩分で成り立っている。

その3.5%の塩分を海水から取り除こうというわけだ。

実際にその4万㎥の真水を取り出すには、10万㎥の海水が必要なんだとか。

簡単にイメージすると、だいたい350mlの缶カンの量の水を作り出すのに1リットル容器分の海水が必要ということ。

そう考えると割と効率がいいねと思いがちだけど、10万㎥というと25メートルプールを約160杯くらいの量になるという。

そのうちのプール60杯ほどが水道水として使える水になるんだと。(人1人320L)

ただ、塩分を取り除かれて残った水は逆に塩分が高まってることになるよね、約5.8%にまで上がるらしい。それをそのまま海に戻すと生態系にも影響を及ぼしかねないということで、しっかりと塩分の希釈をしてから海に戻しているとのこと。

この高い塩分濃度の水だからこそ出来ることを探し出せれば、さらなる効率利用に結びつくけどね。

『北谷の塩』もこの施設と提携しているみたい。

そこから前回伝えた『古の海底ロマンの潮』とかってのも良さそうね。

最近では小型の移動式の淡水化装置なども開発されてきていて、今後の水事情の救世主となるかもしれない。

最近でも離島にも設置したとかって話題にもなったよね。

そんな最先端技術の詰まった北谷浄水場では施設見学も受け入れているので、ぜひ見に行ってみて水についての知識とありがたさを勉強して、大事に水を使っていくきっかけになればと思います。

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それから見学と言えば、国登録有形文化財にも指定された『旧目取真家』という築100年を超える伝統古民家を見学できる施設も北谷にあるの知ってました?

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立派なヒンプンから青空に映える赤瓦、一番座、二番座という伝統的な造り、そしてフールや高倉という当時の生活様式が再現されているんですね〜。

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わざわざテーマパークに行かずとも身近で気軽に見学出来る素敵な施設だと思いますよ♪

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北谷町国体道路沿い吉原エリアから一本入ったところにあります。

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ということで、北谷町はこれにて最終回となり、年末はまたスポット的なインビジブルを紹介し来年に向けてパワーアップしていこうと思います!

北谷も最高!

放送後の一枚は、おいしい水をテンキューどうも!の画!

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ワワワワケンロー!!


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E.KEMURA

E.KEMURA

沖縄県内で、外国人向けのフリーペーパー Japan Update の運営を経て、現在は沖縄英字ウェブマガジン Okinawanderer の発行、国際交流プログラム開催、および外国人向けライフスタイルサイト Okistyle を運営する(株)琉球プレスの代表。日々外国人と民間業者との接点を作り出すコーディネーター、コンサルタントとしても絶賛驀進中! 2018年より毎週火曜日午後7時台エフエム沖縄『Share TIME』にボス・イケムラとしても沖縄の隠れた魅力を発信中!
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