そして具志頭の安里の隣には『玻名城』という集落があり、この地もまたなんとも興味深い。
尚真王長男・尚維衡（妃である尚宣威王娘との世子）を王位継承の座から廃嫡させた大事件は、尚維衡の異母弟で第４代国王になる尚清を産んだ側室『華后』と尚真王の母親（姑）『オギヤカ』の策略だと伝わる。
その『華后』は、なんと前回に述べた他魯毎の弟・守忠と守忠を匿った具志頭の『安里大親』の娘との子『玻名城守知』の孫娘（娘説あり）だとも言われる。
(別説では華后は銘苅子の娘という説もある)
逆に左遷された尚維衡に手を差し伸べ浦添グスクに住まわせたのが泊宗重の流れ(第一尚氏系)の呉氏・呉起良であり、尚維衡は呉起良の娘を娶り自らが浦添王子朝満・小禄御殿元祖となって、ここをきっかけに浦添尚家が興るのだ！
さらに、呉起良は上記の玻名城守知とは時代が若干違えども、後に同じ『具志頭玻名城』を治めることになる『玻名城親方宗義』でもあるのだ！
これだけ具志頭の玻名城、そして安里の両村は琉球史において大きな関わりを持つ土地であり、因果関係が見え隠れする。
かつ具志頭間切自体も何かしら重要なポイントになり得る特異性を持っていたことは確かなんだろうと思う。
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E.KEMURA
代表 ： 株式会社 琉球Press
沖縄県内で、外国人向けのフリーペーパー Japan Update の運営を経て、現在は沖縄英字ウェブマガジン Okinawanderer の発行、国際交流プログラム開催、および外国人向けライフスタイルサイト Okistyle を運営する（株）琉球プレスの代表。日々外国人と民間業者との接点を作り出すコーディネーター、コンサルタントとしても絶賛驀進中！ 2018年より毎週火曜日午後７時台エフエム沖縄『Share TIME』にボス・イケムラとしても沖縄の隠れた魅力を発信中！
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